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ファミマのフォアグラ事件に見る日本人の批判耐性

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ファミマのフォアグラ弁当の販売中止の件。思ったより話題が拡大していますね。


ファミマとしてはクレーム対応した背景として「動物愛護も考慮する企業」を目指していたんでしょうけど、結果として「モンスタークレーマーに屈する企業」という印象を与えてしまったんじゃないでしょうか。

ここ数年、日本の伝統的な文化に対しても、動物愛護団体から過剰なクレームが相次いでいることから、日本人としては動物愛護団体の過剰な行動について嫌悪感を持っている人が多いんでしょうね。過剰なクレームに簡単に屈してしまっていては、今後日本人のできることがどんどん制限されていってしまう。そのことに不満を持つ日本人の人も意外と多かったってことでしょうね。


今回はフォアグラに対してなので、まだ鴨の残酷な給餌方法に関してのクレームなので、まだわかりますが、たまに肉食自体や、家畜の是非を問うような内容まであるので、そこまで来るとただの異文化への理解がないだけじゃないの?って思ってしまいます。


異文化に対して比較的寛容な日本人からすると、異文化への理解がないだけで、他の文化に干渉してくる意味がわかりませんよね。


もしフォアグラ弁当を販売したとして「ファミマは動物を愛護しない企業だ!」っていう印象が付くわけでもないだろうし。20名のメールでの抗議に対して、多数の意見だと思ってしまったんでしょうか。


もう少し自分たちのしていることが間違っていないという信念を持つことも大事だと思います。


日本で革新的なものが生まれない理由の一つに「意見がつぶされる」ということが大きいと思っています。日本の電機メーカーの開発者の中にもiPhoneのような構想を持っていた人は必ずいたはずです。ただ開発できるだけの実行力のある人がいなかっただけです。

革新的な製品には必ず、「そもそも必要?」「本当に売れるのか?」「やる必要があるのか?」「本当に満足できる品質のものが作れるのか?」という批判する人も現れます。

陰ながら応援する人は周りにいても、自分に当たってくるのは批判する人ばかりであるため、「周りは批判ばかりだ」と勘違いしてしまいます。革新的なことを進めている人に日本ではあまりに逆風が強すぎます。


初期の批判で芽が摘まれず、無事に開発がスタートしたとしてもそこからが本当の試練です。日本企業の大多数に「とりあえずやってみよう」の文化はないので、石橋を叩いて壊す文化しかないので、「本当に売れるのか?」を検証しなければいけません。

その上で莫大な開発費用が必要となると、失敗時の費用の大きさを目の当たりにして「やっぱり売れなさそうじゃない?」ってことで中止になるケースも多いでしょう。

革新をせずに、世界に置いていかれるっていう「何もしないリスク」なんて考えていませんから。

無事開発が進んだとしても「本当に売れるのか半信半疑な気持ち」でやっている企業では、海外企業のように会社で本腰を入れて「将来の新たな収益源を作る」という意思でやっている企業と、当然スピードも出来上がった製品のクオリティーも違ってきます。


改良品についてはある程度売れることが予測され、批判する人もいないので、日本企業も得意ですが、新たなことを始めると必ず批判する人がいます。


今回の件でもコンビニでフォアグラを買えることについての喜びを感じる人も多数いたはずです。


新たな試みを始めるときの批判について慣れることが日本人にとって必要なんじゃないでしょうか。