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シャープの失敗の本質

2015年3月期決算も多額の赤字を発表し、大幅なリストラ案を提案していました。
 
しかし、その業務改善案を見て驚きました。
 
カンパニー制の導入!?
 
シャープはちゃんと他社を見れているんでしょうか?
カンパニー制に何の期待をしているんでしょう?
 
これはダメだと思いました。
本質が見えていないし、対応が遅すぎる。
 
既に日本の大手電機メーカーが導入している制度を今更取り入れることが何のメリットがあるんでしょうか?
 
カンパニー制は確かに、ある事業においての経営判断は素早く行うことができます。
しかし、その事業そのものの取捨選択が求められている時に、カンパニー単体では判断ができません。あと何十年もカメラで採算がとれる見込みがあるのであれば、カメラ事業部を作るのはアリかもしれません。
まさに80年代式です。
しかし、今は製品の形を都度変えることを意識しなければいけない時代。
採算のとれないカンパニーは無駄に延命しようとするだけです。
 
なぜサイバーショットVAIOPSPウォークマンMYLOを有していたSONYが、iPhoneに対抗できなかったのか。
 
会社外の素人目には「ソニーの全製品を統合すれば勝てるじゃん」って思ってた人も多数いるでしょう。
 
しかし、結果はそうはならなかった。
なぜなら部門横断的なプロジェクトは結局上が仕切らない限り、カンパニーを超えて起こりません。誰が知人もおらず、遠くにある部署に連絡をするでしょうか。
 
そしてカンパニー制は属する個人のモチベーションを極めて小さいものにしてしまいます。
会社を総合的に見る目も失われてしまいます。
他カンパニーの成功失敗も対岸の火事です。
 
カンパニー制というのは自分の会社の業界の総力を集める仕組みを解いてしまうことです。
 
シャープはいまだに危機感がないように思えます。
 
他社も導入していないシステムを導入するしかないと思いますが。
 
まだ中小型液晶事業にこだわろうとしています。
ここまで追い詰められたことが問題だと思います。
 
思い切って事業を売却する決断力もない。台湾、韓国の企業と連携する決断力もない。
 
確実に経営陣の問題だと思われます。
現在では数年かけて業績の判断をする時代を考えるべきです。
 
WBSに出演していた元シャープの社員の方がインタビューに答えていて、
「シャープだと第一に品質で、その次に、日程、コストだった。スピード感に欠けている。」と答えていました。
 
液晶という材料メーカーであることがそもそも不利なんですよね。最終製品にするメーカーが最も利益率が高い。
所詮材料メーカーであれば、価格競争に晒されます。
太陽電池、液晶など材料でいかに新技術を開発しても、後発のメーカーが追いついてくると利益率が大幅に下がるということを液晶の事業で学んでいないのでしょうか?