うしおととら、アニメ放送いよいよ明日7月3日22:30から放送開始です。
わたくし、藤田和日郎先生の大ファンです。
うしおととらの魅力をどう伝えたらいいんでしょうかね。
サンデー連載漫画で唯一の「日本のメディア芸術100選」マンガ部門選出。
他に選ばれている漫画は超有名漫画ですから、これだけでもたいしたもんです。
しかし、他の人気を獲得した漫画と違う魅力がうしおととらにはあります。
その1 読者に媚びない展開
藤田先生の読者に媚びない姿勢がたまりません。
武器を使った少年漫画といえば普通は、武器がパワーアップしたり、必殺技を覚えたりしていくもんです。
少年心をくすぐろうとするもんです。
しかし、うしおととらでは必殺技も武器のパワーアップもありません。
変身はあるものの髪の毛が伸びるだけなので、非常に地味です。
その2 王道かつ緻密なストーリー
しかし 少年漫画の中でこれだけきれいに風呂敷を広げて、きれいに畳みきった漫画を他に知りません。
話しの展開としては、ややホラー気味だったり、悲劇的な描き方が多く、仲間が増えていくみたいなジャンプ系の黄金パターンとはまた異なります。
某海賊漫画のように島ごとに展開が完結するからって、登場人物がごちゃごちゃしすぎたり、「メインのお話はあまり進まないパターン」でもありません。
(漫画はおもしろければいいんです。ストーリーの綺麗さだけのことを言ってます。)
素晴らしいのは無駄なエピソードがほとんどないんですよね。
話の区切りもだいたい1-2巻単位なので、テンポよく読めるのもいいです。
章が長いのも面白いですが、テンポのには欠けますよね。
徐々にラスボスに近づいていく感じがたまりません。
クライマックスが近づいてきて、ちゃんとクライマックスを迎えてくれる。
全てラストに直結しています。
その3 ラスボスが最もラスボスらしい
ストーリーの割と序盤から現れるラスボス「白面の者」、実にラスボスらしいラスボスなんです。
そしてラスボスがラスボスであることって重要だと思うんです。
割と最近完結した某忍者漫画のように「実はこいつが黒幕でしたパターン」てなことはありません。
ラスボスっぽい敵を倒したら、さらに広い世界では上を行くラスボスがいました的な、「インフレパターン」もありません。
ラスボスがラスボスらしい仕事をしてくれます。
徐々に主人公との因縁も明らかになりますし、最後に明らかになるエピソードなんて泣かずにはいられないですよ。
そして実にラスボスらしい巧みなあくどい戦略ばかりで主人公達を攻めてきます。
他の漫画のラスボスがいかに潔いかって思えるくらいです。
ストーリーの構成力さえあれば、シンプルなラスボスだけでちょうどいいってことを教えてくれる漫画です。
悲劇的な展開が続いてなかなかワイワイとはしません。しかし、そこがいいんですよね。
アニメも3クールで完結までやるとのうわさなので、楽しみにしてます。
TVアニメ「うしおととら」PV公開 (TV Anime "Ushio to Tora") - YouTube