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バケモノの子に感じた違和感【ネタバレあり】

映画観てきました

 

バケモノの子観てきました。

 

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正直大いに期待してました。

 

細田映画ファンとしては、金曜ロードショーでも細田守作品を毎週放送してたので、全部見直して、新作の映画公開に臨みましたよ。

 

ちなみに過去の作品に対する評価(5点満点)はこんな感じです。

 

時をかける少女 ★★★★☆ 4.5点 甘酸っぱさ満点。

サマーウォーズ★★★★★ 5点  家族最高。アニメの映画とはこうあるべき。

おおかみこども★★★☆  3.5点 少し物足りないけど、親子愛を感じた。

 

そこで今回のバケモノの子ですが。 

 

★☆ 1.5点です。

 

正直おもしろいっていうよりも違和感が先に来てしまいました。

 

前評判で悪い評価もチラホラ聞いてましたが、僕自身は大いに楽しもうと思ってみたので、偏見はないと思います。

 

違和感の正体

 

なんだろうって考えました。

前半は良かったんですよね。後半、主人公が現実社会に戻ったあたりから、「あれ?」「なんで?」「これってどうゆう話?」ってのが頭に浮かんできました。

 

それも一か所ではなく、たくさんあるんです。

完成度の低さでは過去No.1ではないでしょうか。

 

 登場人物の関係が希薄

 

  • 熊徹と主人公

まずもっとも重要なココですよ。

罵り合いが多すぎです。ツンデレな関係なのはわかりますが、ツンツンな関係ばかり描いて、デレな関係をあまり描いていないせいで、関係の深さが疑問です。

もっと熊徹が主人公を養うために苦労して働く姿や、寝顔を優しく見つめる姿、心を通わせる姿をじっくり描いてくれればまた変わってきたんじゃないでしょうか。

 

  • 父親と主人公

急に現実に戻った主人公が向かった先が父親のところでした。

しかし、それまで父親に対する負の感情しか描かれていないため、主人公がなぜ父親のところへ向かったのか謎です。

父親に対する気持ちが描かれていなかったため、熊徹と父親の間で揺れる主人公の姿にも全く深みが出ません。

あとバケモノとの生活という非現実感と、父親の生活っていうリアルさのギャップが大きすぎて、共感できるとこまでいけませんでした。

もうちょっと描き方があるんじゃないだろうか。

 

ヒロインの影の薄さ

 

細田守監督作品史上、最も影の薄いヒロインでした。

というか必要なかったかもしれないくらいです。

最初から主人公のことを気にかけるそぶりがありますが、それも謎です。

何か理由が欲しかった。

それは良いとして、ラスボスとの戦いについてくるのが邪魔でしかないこと。

ラスボスとの面識もなかったくせに、実の両親と暮らしてきた女の子が、親の顔を知らずに悩むラスボスに訴えかけても説得力希薄。

ヒロインがいなければ!というシーンがほぼなかった。中身まで希薄でした。

 

主人公の考え方が不明

  • 父親のことをどう考えてる?

捨てた父親を恨んでた主人公。

なんで突然会いにいこうと思ったの?

なんで暮らしたいと思ったの?

そう思うエピソードもきっかけも全くわからず。

 

  • 修行と勉強に対する主人公の考え。

これまで修行のことしか考えてこなかったのに、現実社会に戻った途端、本とか勉強に興味しんしん。

その裏付けが不十分。

なんで急に?って思っちゃいました。

ヒロインも勉強に対するモチベーションが「自立したいから」なのに、なんで主人公に勉強を薦めるのかいまいち理解できず。

 

どうすればよかったのか

 

一つは盛り込みすぎたことが問題だと思います。

父親を出すなヒロインは必要なかったし、人間界メインかバケモノの世界メインかどちらかにすればよかった。

ラスボスの気持ちの変遷をしっかり描くべきだった。

演技や映像は特に文句ありません。それだけに残念です。登場人物の気持ちとストーリーを大事にしてほしいです。